レコーディングの心得~ボーカル編

自分はハードコアやメタルコアバンドの経験が多いので少し偏っているかもしれません。

特にこういったジャンルでは、ポップスやロックと違い、ボーカルがメロディーを歌わず、叫びがメインです。

 

なので、歌モノのボーカルと合わないこともあるかもしれないと思って読んでください。

 

事前準備

リズムや歌いまわしを確定させておく

レコーディング前に歌いまわしを確定させておきましょう。

レコーディング中にああでもない、こうでもないとやるのは、大変非効率です。

そういったことをするのは非常にもったいないです。

 

特にボーカルの場合は、肉体的疲労が大きいパートということもありますし、時間的にも金銭的にも無駄です。

 

かっちりとプリプロができる場合は、そこでレコーディングしておいて確認、修正をします。

 

プリプロができない場合でも、スタジオでのリハーサルテイクを録音しておいてきちんと確定させておきましょう。

 

音源は残るものなので、少しでもベストな状態でいい音を録ってください。



歌詞カード

イマドキはスマホで歌詞を書くこともあると思いますが、歌詞はプリントアウトしておきましょう。

紙はマイクの後ろに養生テープなどで貼っておいて見ながら歌えるようにします。

 

また、紙ベースであることで、その場で他のメンバーと共有しやすいです。



体調管理

他のパートでも体調管理はもちろん重要ですが、ボーカルはもろに影響受けます。

狙った意図がない限り、寝不足や二日酔いは避けましょう。

 

また、タバコは、レコーディング中は控えたほうがいいと思います。

自分は喫煙者なので強くは言えませんが、やっぱり影響はあるので。

 

事前にストレッチなどで体を動かしておくのも忘れずに。

個人的にはサウナ後、体が伸びる感じがして叫びにも伸びが出ていいと感じます。

 

食事ですが、空腹がありすぎるのもまずいですが、満腹もまずいかと。

ラソン大会直前に大盛ラーメン食わないでしょ?

それと同じです。

 

後、お茶系は喉の油を流してしまう感じがしてNGです。

レコーディング前にファミチキの油が良いなんて話をしてたこともありますが、実際どうなんでしょうか?笑

 

体の事なので、やり方に向き不向きはあると思いますが、それぞれベストだと思う方法で体調管理をしてください。



マイク

マイマイクを持っている人も多いかと思いますが、多くの場合、ライブ用のダイナミックマイクだと思います。

 

レコーディングに使うボーカルのマイクはコンデンサーマイクが多いです。

 

特にこだわりがなければコンデンサーマイクにしましょう。

レコーディングスタジオの場合は、エンジニアさんがリファレンスマイク*としてお気に入りのコンデンサーマイクがあるはずなので、大人しくそれを使うのがいいです。

 

リファレンスマイク・・・基準になるマイク。これが定番です↓

https://www.soundhouse.co.jp/products/detail/item/55950/

 

超ざっくりですが、コンデンサーマイクの特徴は以下の通り

 

 

吹かれや湿気にも弱いので、叫びがメインなハードコアのレコーディングには不向きですが、それを解消するためにポップガードを使います。

 

こういった特徴のために、叫びをレコーディングするときは、ダイナミックマイクを選ぶこともあります。

結局コンデンサーで録ってもローカットをすることもあるので、だったら最初にダイナミックマイクでということもあるようです。

 

また、ハンドマイクがないと気分が乗らないボーカリストもいるようですが、ダミーとしてマイクを持つこともあるようです。

自分は実際見たことないですが。



レコーディング中

音の鳴るものを外す

コンデンサーマイクの場合は、想像以上に細かい音を拾います。

 

せっかくの良テイクなのにノイズが入るとそのテイクはボツです。

 

アクセサリーを外したりスマホはボーカルブースに入れないように。

どうしてもスマホを入れたい場合は、機内モードなどで。

シャカシャカした服とかも止めてください。

マイクとの距離感

特に意図がない限り、マイクとの距離は一定にしましょう。

マイクとの距離によってレベルも音質も変わります。

 

曲中にボーカルの音質が目まぐるしく変わるの聞いていてしんどいでしょう。

 

また、ライブではマイクのグリルを握ってる人もいると思いますが、あれ、最悪なのでやめましょう。

 

適切な距離を見つけて歌っているときはキープするように。

 

距離が決まったら足元に養生テープで立ち位置をつけておきましょう。

 

特に意図がない限りとはじめに書いたのは、わざと遠くで録って遠くで歌っている声を録るのも手法としてアリです。

エフェクティブな手法かも知れませんが。

この場合もマイクとの距離感は一定にしておきましょう。

休憩を適度に入れる

疲れが出てくると声の伸びやツヤがなくなってきます。

そんな時は、少し休憩を入れましょう。

 

ただその時は、そのパートが終わる場所やキリがいいところで。

サビの途中で、声質が変わるとかないように。

ブレスはどうする?

メタル・ハードコアの場合はあまりブレスが目立つことはないと思います。

オケがラウドなので入れてもほとんど聴こえないです。

ただ、一瞬のブレイク中にブレスだけ残すのもアリです。

 

パンクハードコアを聞いているとJ-POPを好んで聴かないことも多いと思いますが、改めて聴いてみるとブレスの使い方がめちゃくちゃカッコよくてハッとするときがあります。

終わりに

ボーカルレコーディングについて書いてみました。

今更なところやそんなの改めて書くか?っていうことばかりになってしまったかもしれません。

ただ、是非参考にしてほしいと思います。